美波町病院事業のあり方検討委員会答申について

2012年1月21日

美波町病院事業の医療体制のあり方について、美波町病院事業のあり方検討委員会においてこれまでに検討・協議を行ってきた結果について、最終答申として12 月7 日に美波町長に答申がありましたので、答申内容について、次のとおり公表いたします。
 

美波町病院事業のあり方検討委員会答申

 

1.はじめに


 平成18年3月31日の合併により、本町の病院事業は日和佐・由岐の2 病院を持つこととなり、病院事業の経営状況が悪化し、町の大きな財政負担になっている。


 平成19年度には「美波町医療体制整備検討委員会」が設置され、「美波町における医療提供体制等のあり方について」、答申を頂いた。この答申では、美波町にふさわしい新たな医療体制を構築することが必要であ
り、町民が安心して質の高い医療サービスを享受できるよう「町民医療センター(仮称)」を新たに設置し、同時に町民が保健医療福祉サービスを継続的かつ総合的に受けられるよう、「美波町包括ケアセンター(仮称)」
を整備すべきであるとされ、病院と無床の診療所又は老人保健施設を併設した有床の診療所と無床の診療所を整備すべきであると答申された。


 一方、国においては、平成19 年12 月に「公立病院改革ガイドライン」が示され、当町でも平成21年3月に「美波町病院事業経営改革プラン」を策定し、経営の健全化に取り組むこととし、平成21年度から平成23年度までの3ケ年の経営指標及び数値目標を掲げ、病院経営の安定化に取り組んでいる最中である。

 平成22年8月6日には、美波町病院事業経営改革プラン評価委員会から「美波町病院事業経営改革プランの実施状況について」の答申が出され、財務に関する数値目標の達成状況、両病院の運営状況からして、「今
後、早急に経営形態の見直しをする必要がある。」と答申された。


 これを受けて、平成22年11月1日に「美波町病院事業のあり方検討委員会」を設置し、美波町病院事業の医療体制のあり方等について検討・協議を行うこととした。


 本委員会では、平成20年1月に出された「美波町における医療提供体制等のあり方について」の答申内容も踏まえ、美波町の今後の病院事業のあり方等について協議を重ね、ここに美波町の病院事業のあり方に
ついて、方向性をまとめたので答申する。


2.答申内容について


 (1)日和佐・由岐病院の存続については、町財政に大きな影響を及ぼすだけでなく、長期的な医療提供を困難にするとともに、行政サービス全体の低下を招く恐れがある

   ため、美波町の2病院は統合・再編し、1病院1診療所とする。


  ◇日和佐・由岐病院のあり方について
   ア 美波町として従来どおり日和佐・由岐2病院を存続することとした場合、一般会計からの繰り入れは避けられない状況であり、過疎化や少子高齢化による生産年齢

    人口の減少により、町の財政が逼迫し、病院事業へ継続的に繰り入れを行うことは困難になると予想される。
   イ 現在の病院は、両病院ともに今後発生が予測されている東海・東南海・南海地震における津波等による病院機能の喪失や入院患者の安全性が危惧される。
   ウ 近接した2 病院への医療人材の分散などの非効率性、勤務医の疲弊により、長期的な医療提供が困難になると予想される。

 (2)災害に強い安全な場所で、医師確保や、療養環境及び様々な医療サービスなどを行うことを目的として、整備する。なお1病院の病床数等については、日和佐・由岐

   病院の入院患者が、新たな美波町立病院(仮称)1病院に入院することから病床数は50床規模程度とする。


  ◇基本的な整備の方向性について
   ア 東日本大震災での被災状況を踏まえ、災害時において安全な場所で耐震化施設として整備を図る。
   イ 施設の改築により、充実した施設整備が可能であることから、医師の勤務環境の改善と魅力的な環境整備による医師確保を図る。
   ウ 2 病院共に20名程度の入院患者を抱えており、日和佐・由岐病院の入院患者が1 病院に入院することとなるため、町内受診者の入院機能を確保するには、平成20年

     1月の美波町医療体制整備検討委員会の答申で、50床規模程度とあるように、病院については50床規模程度として整備する。なお、入院機能は病院で確保するため、

     診療所は無床とすることが望ましい。 
   エ 入院治療が必要な患者については、良質な療養環境と社会復帰を目指した医療の提供を行う。
   オ 病院の統合により、医師をはじめとした医療人材を有効に活用し、従来の診療機能は維持しつつ、訪問診療など、地域に根ざした医療サービスの提供を図る。
   カ 診療所については、従来の外来診療をはじめ、訪問診療などの在宅医療サービスや保健センター(仮称)などを併設し、機能の充実を図る。
   キ 美波町においては、病院と診療所の受診のための交通手段を整備していただきたい。


3.おわりに


 当委員会はこれまでに現地視察を含めて8 回の会議を開催し、協議を行い、日和佐・由岐2病院の基本的なあり方について、委員会として結論が出たので答申する。
 なお、今後は1病院、1診療所の整備に向け、この答申を尊重し速やかな対応を切に期待する。

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